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Claude Coworkのプラグインを1から作る:チームの仕事のやり方を「コード化」する

Claude Coworkの「プラグイン」は、チームの仕事のやり方をClaudeに教えるファイル群。スキル(方法論・判断基準)、コネクタ(ツール連携)、サブエージェント(分業)の3要素で構成され、コマンド一発で誰が実行しても同じ品質の成果物が得られる。ざっくりした依頼から始めてもClaudeが質問を重ねて詳細を詰めてくれる。動作はCoworkのみで、macOS/Windowsの全有料プランにリサーチプレビューとして提供中。まずは毎週繰り返している業務から試すのがおすすめ。

Claude Coworkのプラグインを1から作る:チームの仕事のやり方を「コード化」する

ClaudeデスクトップアプリのCoworkには、「プラグイン」という仕組みがあります。この記事では、既成のプラグインを使うのではなく、自分たちのワークフローに合わせて1から構築する方法を整理します。

プラグインとは何か

Coworkプラグインは、ひとことで言えば「特定の仕事のやり方をClaudeに教えるファイル群」です。あなたの方法論、ワークフロー、ツール接続をコード化して、繰り返し使える形にパッケージします。

Anthropicは営業・財務・法務といった一般的な職種向けの既成プラグインを提供していて、それを組織に合わせて調整することもできます。ただ、既存のプラグインではカバーできないワークフローや組織独自のナレッジがあるなら、1から作るのが正解です。

なぜ1から作るのか

理由は大きく3つあります。

まず、自分のワークフローが既存プラグインに合わない場合。細部の要件が既存のものと違いすぎて、調整では埋められないケースです。

次に、組織のナレッジをチームのためにコード化したい場合。チームが実際に仕事をする方法——判断基準、個人の勘所、プロセス文書——をパッケージ化すれば、誰もが同じ土台の上で働けるようになります。

そして、Claudeを自分たちのツール構成に適応させたい場合。特定のデータソースの組み合わせから情報を引き出し、自社の基準を適用し、決まった形式の成果物を作る、といった要件です。

プラグインの中身:3つの構成要素

スキル:Claudeの作業方法を形作るナレッジとワークフロー

スキルは、書式設定のルールから評価フレームワーク全体をカバーする詳細な方法論まで、幅広い内容を持てます。Claudeは各スキルの説明を読み、今のタスクに合っていれば自動で使いますし、スラッシュメニューから直接呼び出すこともできます。

スキルにはプレイブック、コンプライアンスフレームワーク、価格マトリクスといった補助的な参照ドキュメントを格納でき、関連する場面でClaudeが参照します。入力も受け付けるので、/close-package North America/close-package Europe のように、同じプロセスを異なる対象に適用できます。繰り返し使うスキルはスケジュールタスクとして定期実行でき、スキル同士を連携させて出力を次の処理につなぐことも可能です。

コネクタ:Claudeを自分のツールにつなぐ

プラグインはコネクタなしでも動きます。手動でデータをアップロードして状況を伝えればいいわけです。ただ、ツールを連携させておけば、Claudeはワークフローの途中で必要なものを自分で引き出し、結果を書き戻せます。連携ツールを広く検索させるか、特定の場所だけを見に行かせるかは、ワークフローの要件に応じて指示できます。

サブエージェント:複雑なタスクのための専門助手

あるエージェントが企業を調査している間に、別のエージェントがCRMからデータを引き出し、さらに別のエージェントがSlackをスキャンして文脈を拾う——そんな分業ができます。並行でも順次でも動かせて、それぞれが独自の視点と新しいコンテキストウィンドウを持ちます。

どうやって作るのか

構成要素が分かると、何を共有すればいいかが見えてきます。知識・判断基準・繰り返しタスクはスキルに、データソースはコネクタに対応します。すでにドキュメントや「これが理想」という成果物の例があるなら、それを共有すればClaudeがプラグインの該当部分に落とし込んでくれます。

完璧な文章で説明する必要はありません。「カスタマーサクセスチーム向けのプラグインが欲しい」くらいのざっくりした依頼から始めても、Claudeがワークフロー、使っているツール、判断基準、例外処理の扱いについて質問を重ねて、詳細を詰めてくれます。

プラグインで何が変わるのか:Before / After

詳細な指示さえ書けば、プラグインなしでもClaudeは多くのワークフローを処理できます。プラグインの価値は、そのワークフローをスキルにパッケージ化して、チームの誰が実行しても同じ品質になることです。

財務の例。プラグインなしだと「損益計算書はこれ。重要性の基準値は$25,000。価格・数量・構成比に分解して。総勘定元帳を補助元帳と照合して。仕訳は借方を上に」……と毎回すべての方法論を書く必要があり、指示する人によって出力もブレます。プラグインがあれば /monthly-close North America の一言。勘定科目表、重要性基準、決算カレンダー、記帳基準はスキルが把握していて、コネクタがデータを引き出し、全プロセスが走ります。新人アナリストが実行しても一貫した厳密さが得られます。

営業の例。プラグインなしだと「分析ダッシュボードからMeridian Healthの利用データを引き出して、直近90日でサポート利用の増加がないか確認。現在の契約と価格帯を比較して、更新リスクを数値化し、拡大機会を特定して」と、情報源も評価基準も出力形式も毎回指定することに。プラグインがあれば /renewal-score Meridian Health だけ。評価基準と自社のポジショニングはスキルが知っていて、コネクタがCRMと分析ダッシュボードから情報を集め、ベテランでも新人でも同じ質の分析が返ってきます。

法務の例。「このベンダー契約を確認。免責補償の上限は契約金額の2倍。12ヶ月超の自動更新条項を特定。緑/黄/赤で色分け」というプロンプトでは、1つの契約の数箇所しかチェックできません。完全なレビューには全条項タイプにわたる数十の基本姿勢を適用する必要があり、契約が更新されるたびに再指定することになります。プラグインなら /due-diligence の一言で、スキルが全条項タイプと重要度分類にわたる自社の基本姿勢を把握し、コネクタがデータルームにアクセスして、プレイブックに照らしたリスクサマリーが出てきます。

プラグインを育てる4つのコツ

  1. 実際に使いながら改良する。ステップが飛ばされた、判断基準を調整したい、出力フォーマットが違う——そういう不具合はClaudeに伝えれば、プラグインファイルを直接更新してくれます。構築直後にファイルに目を通しておくと、抜け漏れを早めに発見できます。

  1. 理想の成果物をClaudeに見せる。良い例をアップロードするか、ドライブ上の場所を指定すれば、Claudeがその構造・要点・書式を直接吸収します。

  1. スキルの焦点を絞る。タスクが複数領域にまたがるとき、Claudeは複数のスキルを組み合わせます。狙いを絞ったスキルのほうが、広く浅いスキルより確実に機能します。想定したタイミングでスキルが読み込まれないなら、説明が漠然としすぎているサイン。「何をするか・いつ使うか・何を対象とするか」で構造化しましょう。

  1. 複数ソース・長時間タスクにはサブエージェント。複数ツールから一度に情報を引くワークフローや、1回の処理でコンテキスト制限に達しがちなタスクは、サブエージェントで作業を別々のコンテキストウィンドウに分割できます。

留意事項

  • プラグインはCoworkでのみ動作します。チャットタブでは使えません

  • プラグインは自分のデバイス上で動きます。デバイス間やチームメイト間で自動同期はされません。共有したい場合は、圧縮ファイルで渡す、GitHub経由で自動更新される形にする、組織の管理者にプラグインの権限設定をしてもらう、といった方法があります

  • スキルとコネクタはプラグインの外でも使えます。特定のプラグインに限定せず、Coworkでのあらゆる作業に適用したい個人的なコンテキストがあるなら、設定から独立したスキルやコネクタとして追加できます

利用条件

CoworkのプラグインはmacOSとWindowsで、Pro / Max / Team / Enterpriseの全有料プランにて、リサーチプレビューとして利用できます。

自分たちの「暗黙知」をプラグインという形で明文化しておくと、チームの誰が実行しても同じ品質が出せるようになる——これがプラグインの本質だと思います。まずは1つ、毎週繰り返している業務から試してみるのがおすすめです。

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