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セオリー・オブ・チェンジをClaudeとクリックしながら描く

「何をやっているか」は語れても「なぜ成果につながるか」は描いたことがない——そんな事業の因果関係を、Claudeがチャット内にインタラクティブな図として描くユースケースを解説。ロジックモデルの箱ではなく、崩れやすいのは箱の間の「矢印」。すべての矢印がクリック可能で、裏にある暗黙の前提が明文化されます。「弱いリンクはどこ?」の一言が図の質を決め、弱い矢印は測定計画に変換可能。非営利のプログラム設計だけでなく、新規事業の勝ち筋や営業戦略の因果の検証にもそのまま使える型です。

事業の「因果の矢印」を疑う:セオリー・オブ・チェンジをClaudeとクリックしながら描く

「何をやっているか」は説明できるのに、「なぜそれが成果につながるのか」を図に描いたことはない——多くの組織のセオリー・オブ・チェンジ(変化の理論)は、チームの会話の中に暗黙的に存在するか、助成金申請のために一度だけ描かれて、以来見直されていません。

Claude公式のユースケース集に、事業を説明するだけでClaudeが因果の連鎖をチャット内に描き、すべての矢印がクリックできて、その裏の前提が表示されるという使い方が載っていたので、整理します。

カテゴリは非営利、使用モデルはSonnet 4.6、機能はカスタムビジュアル(チャット内に流れ込むインタラクティブな図)です。

核心:ロジックモデルは「箱」より「矢印」が壊れる

原文の問題提起が鋭いです。ロジックモデルの(インプット、活動、アウトプット、アウトカム、インパクト)を埋めるのは、たいてい簡単。難しいのは、そしてプログラムが崩れるのは、箱と箱の間の矢印です。

なぜなら、各矢印は「めったに文書化されない前提」の上に乗っているから。

Claudeは、あなたが事業を説明するそばから因果の連鎖全体をインラインで描き、すべての矢印をクリック可能にします。クリックすると、そのリンクが何を前提にしているかの短い注記が表示される——クリックして回るその行為が、前提が初めて明文化される瞬間になることが多い、というわけです。

実際のプロンプト例

紹介例は、ユースメンタリング(若者支援)プログラムの担当者。次の評価面談の前に、ロジックの薄いところを知っておきたい、という状況です。

高校生と大人のメンターをペアにして、1年間・週1回の面談をするユースメンタリングプログラムを運営しています。目標は卒業率の向上です。私たちのセオリー・オブ・チェンジを見せてください。箱の間の矢印をクリックして、それぞれがどんな前提に乗っているか見られるようにして。弱いリンクはどこですか?

ファイルは一切不要です。誰に、何を、どんな成果を目指して——の1〜2文で、間の因果ロジックはClaudeが埋めます。任意で、正式なロジックモデルや助成金申請書の一節を貼れば「あなたの枠組み」から連鎖が組まれますが、面白いことに、曖昧なまま始めるほうが「自分でも気づいていなかった前提」が浮かび上がりやすいとのこと。

返ってくるアウトプット

左から右へ5つの箱がつながった図——標準的なロジックモデルのカテゴリなので見た目は馴染み深いはずです。ただし本当の仕事は矢印にあります。

矢印をクリックすると、そのリンクが依存している前提が名指しで表示される。「週1回の接触時間 → 学校とのつながりの強化」の矢印なら、「そもそもメンターとの関係の質が一定水準を超えること」といった、成り立つために真でなければならない条件が言語化されるイメージです。

フォローアップの3つの使い方

① 1本の矢印を深掘りする:「接触時間と学校とのつながり強化の間のリンクに絞って。それが成り立つには何が真である必要があって、成り立っていない場合の早期警戒サインは何?」——前提の名指し、壊れる典型パターン、そして「持ちこたえているか」を教えてくれる早期シグナルまで展開されます。

② 施策を1つ足して描き直す:「メンタリングに加えて家族エンゲージメント施策を足した版で描き直して。どんな新しい前提が持ち込まれる? 既存の矢印は変わる?」——新施策の検討が、「増える前提の棚卸し」とセットになります。

③ 弱いリンクを測定計画に変換する:「弱いとフラグを立てた矢印それぞれについて、前提が成り立っているかを今年知るために測定できることを1つずつ教えて」——セオリー・オブ・チェンジが、評価面談に持ち込めるデータ計画に変わります。

うまく使うためのコツ

プロンプトの言葉が出力を決める。「弱いリンクはどこ?」という一言が、前提付きのクリック可能な矢印を引き出します。単に「セオリー・オブ・チェンジを描いて」だと、ストレステストなしの箱が出てくるだけ。そしてこの言い回しは、因果の連鎖なら何にでも効きます——政策の主張、プロダクト戦略、「ステップは正しそうに聞こえるが、押して確かめたことがない」あらゆるものに。

図は「判定」ではなく「読み」として扱う。Claudeが挙げる前提は、あなたのプログラムの一つの解釈です。あなたが確かなデータを持っている矢印を「弱い」と言われたら、それは有用な確認材料。逆に、内心ずっと不安だった矢印を「強い」と言われたら、見てきた実態を伝えましょう——その矢印の注記が、あなたのエビデンスを踏まえて書き直されます。

次の一手。図にホバーすると、スライド用に画像コピー、後日クリックし直すためのアーティファクト保存が選べます。さらに「ナラティブ版を書いて」と頼めば、箱と矢印が文章に変わり、次の申請書のロジックモデルセクションの叩き台になります。

まとめ

このユースケースの本質は、事業計画の一番怖い部分——「AをすればBになるはず」の"はず"——を、クリック可能な形で白日の下に晒すことです。しかも弱いリンクは測定計画に変換でき、施策追加は前提の増減として評価できる。非営利のロジックモデルが題材ですが、新規事業の勝ち筋、営業戦略の「この活動が受注につながる理由」、プロダクトのグロース仮説——ビジネスの因果の鎖すべてに同じ問いが刺さります。自分の事業を1〜2文で説明して、「弱いリンクはどこ?」と聞くところから試してみてください。


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