キャンペーンデータを「来期の打ち手」に変える:Claudeでチャネル別分析と予算再配分をまとめて行う
複数チャネルのキャンペーンデータをひとつのビューに集計するだけで、数時間が溶ける——マーケターの定番の悩みです。Claude Academyのユースケース集に、集計と分析をClaudeにまとめて任せ、Excelダッシュボードと分析レポートを一度に受け取る手順が載っていたので、整理します。所要10分、カテゴリはMarketing、使うのはClaude.aiです。
ポイントは冒頭から明確です——「過去のサマリーではなく、来期のための実行可能な提言が欲しい」と明示的に伝えること。何が効いていて、何が効いておらず、どこにリソースを移すべきか。分析の出口を「振り返り」ではなく「意思決定」に設定します。
実際のプロンプト例:「文脈」の渡し方が上手い
異なる顧客セグメントを狙った3つのキャンペーンを運用しています。ソーシャル・検索・メールのQ3データ(インプレッション、クリック、コンバージョン、支出)があります。
パフォーマンスを分析して教えて:
どのキャンペーンとチャネルが機能しているか
Q4に向けてどこへ予算を再配分すべきか
セグメント横断で私が見落としているパターンは何か
ダッシュボードと分析レポートを作って。来期、何を変えるべきかを知りたい。
Context: 目標ROIは300%以上。エンタープライズ顧客のLTVはSMBの3倍。業界ベンチマークは200〜250%。パフォーマンス次第で予算の最大30%まで動かせる。
最後のContextブロックが、このプロンプトの肝です。目標値、顧客セグメントの価値差、業界の相場、そして「動かせる予算は30%まで」という制約——これらを渡すからこそ、提言が「一般論」ではなく「あなたの会社で実行可能な案」になります。
用意するもの
必須はキャンペーンデータのアップロードだけ。チャットバーの「+」から選ぶか、ドラッグ&ドロップでXLSXを渡します。任意で拡張思考をオンにすると、データ分析と高品質なスプレッドシート作成のような複雑なタスクの結果が良くなります。
返ってくるアウトプット:ダッシュボード+10〜15ページの分析文書
紹介例では、3キャンペーン×3チャネル×3セグメントのQ3データから、2つの成果物が生成されます。
Excelパフォーマンスダッシュボード:
Campaign Overview:キャンペーン別のROI・CPA・コンバージョン率。条件付き書式で上位/下位パフォーマーをハイライト
Channel Analysis:チャネル別の内訳と、チャネル横断のアトリビューション洞察
Budget Optimization Model:再配分の推奨案と、その予測インパクト
Word詳細分析(10〜15ページ):エグゼクティブサマリー、「効いているもの」(トップパフォーマーと成功パターン)、「効いていないもの」(不振の内訳と根本原因)、そしてQ4アクションプランとしての戦略提言。
サンプル出力で目を引くのは、「エンタープライズ×メールのシナジー」のような隠れた機会を発見し、Q4の予算再配分で純利益+18.5万ドルという予測数字まで付けてくる点です。「どのチャネルが良かったか」で止まらず、「だからこう動くと、いくら変わる見込みか」まで届いています。
フォローアップの2つの使い方
① 過去のレポートを新フォーマットに揃える:「過年度のパフォーマンスレビューを添付します。元のデータと洞察はすべて残したまま、現在のテンプレート形式に再構成して」——ダッシュボードの形式が定まったら、過去分も遡って統一。時系列比較がしやすくなります。
② ビジュアルを磨く:「スプレッドシートに、パターンが見えるヒートマップ、大きなトレンド用のチャート、フィルタリングしやすいドロップダウンメニューを追加して」——見せる相手がいる資料なら、この一手間で伝わり方が変わります。
うまく使うためのコツ
Research機能で競合ベンチマーキング。Researchは単純な検索と違い、接続済みのすべてのツールとオンラインソースを横断して深掘りし、数分かけて検証可能な引用付きのレポートを返します。社内の実績データと外部の市場データを突き合わせた文脈で、自社の立ち位置を測れます。
プレビューではなく実ファイルを開く。チャット内のプレビューに映るのは基本的な表構造だけ。動く数式、書式、色分けセル、タイポグラフィは実ファイルにあります。修正を依頼する前に、まずダウンロードして全体を確認しましょう。
汚いデータはそのまま渡す。Claudeは乱雑なデータを扱えます。フォーマット混在、命名の不統一、欠損フィールド——整形に時間を使うより、複数チャネルから包括的にデータを集めることに力を注ぐべき、というのが公式の助言です。
まとめ
このユースケースの設計思想は、プロンプトの一文に凝縮されています——「来期、何を変えるべきかを知りたい」。分析依頼の出口を意思決定に固定し、目標ROI・LTV差・予算の可動域というContextで提言を実行可能な範囲に絞る。この2点セットは、マーケティングに限らず、営業チャネルの見直しや展示会・イベント施策の費用対効果検証にもそのまま使えます。四半期の締めのたびに集計に数時間かけている方は、まず手元のQ3データを「as-is」のまま投げるところから試してみてください。
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参考文献Claude Academy