ウナギの養殖は難しいが
現代のビジネス環境において、品質の高い商品やサービスを提供するためには、資源の育成が欠かせません。たとえば、特大サイズのウナギのかば焼きを提供するためには、大きな天然ウナギを捕獲するか、養殖されたウナギを太らせる必要があります。実際には、養殖による育成がなければ、このような商品を提供することは困難です。同様に、多くの大手コンビニチェーンが品質とコストのバランスを実現するために専用農場でコーヒー豆を栽培しています。
学生時代からの人材育成
人材育成の観点からも、同様のアプローチが有効であると考えます。最近、ある大手コンサルティング会社の人事担当者がLinkedInで指摘していたように、インドのエンジニアが日本語能力試験(JLPT)のN5やN4レベルでは、実務には不十分であるという事実があります。これは、実践的なビジネス環境での言語スキルの必要性を浮き彫りにしています。実際、我々の経験からも、インド人インターンがミーティングや業務を通じて実践的な日本語を使う機会を持つことで、言語スキルが向上することが確認されています。
優秀な学生に投資をする
これらの観察から、採用に際して組織に完全にフィットする人材を求めるよりも、潜在的な人材を育て上げるアプローチも採用する必要があると思います。現在の採用市場は、希少価値の高い天然資源を獲得しようとする高度なハンティングに似ていますが、大企業が採用コストに莫大な投資をするよりも、有望な学生に少額を投資することの方が、はるかに大きなリターンを期待できます。私たちは、この考えに基づき、インドの大学や日本語学校との提携を進め、人材のサプライチェーンを構築しています。この取り組みは、将来的に他国の大学との連携も視野に入れています。
早期のインターンシップを通じて学生に実務経験と収入の機会を提供することで、彼らのモチベーションを高め、日本語能力だけでなく、必要なビジネススキルの習得にもつながると信じています。