会社概要
Firstyは、世界160カ国以上で利用可能なeSIMサービスを提供する新興企業です。ユーザーは物理SIMカードを使わずに、WhatsAppやメールといった基本的な通信を無料で利用できるほか、広告視聴で一定時間のデータ通信を追加できる「Firsty Free」、高速通信を日単位で柔軟に利用できる有料プラン「Firsty Fast」を選択できます。2018年以降に発売されたスマートフォンに対応し、手軽で柔軟な接続体験を提供することで、急速に利用者数を伸ばしている注目のスタートアップです。
導入の課題
通信業界の新規参入企業として、Firstyには大きな挑戦がありました。
それは「既存の通信事業者よりも迅速かつ高品質なサポートを提供し、顧客に信頼される存在になること」です。
従来の通信事業者は、遅い・つながらない・不親切といった顧客体験で批判されることが多く、新規プレイヤーであるFirstyにとっては差別化の絶好のチャンスでもありました。その一方で、少人数のチームで世界中から届く多言語の問い合わせに対応しなければならず、効率と品質の両立が大きな課題となっていました。
Intercom導入の決め手
Firstyは「人を介さないフロントラインサポート」を目標に掲げ、最初のカスタマーサポート基盤としてIntercomを採用しました。
モバイルアプリとスムーズに統合できる SDKの柔軟性
ブランドトーンを反映できる カスタマイズ性
AIエージェント「Fin AI Agent」と、スタッフを支援する「Fin AI Copilot」の 両輪活用が可能
これらが、同社がIntercomを選んだ大きな理由となりました。
活用の実際
Fin AI Agent
45言語以上に対応し、顧客の母国語で即時サポートを実現。FAQに依存しない自然な会話で課題を解決しました。ワークフロー設計
オープンエンドの質問を避け、会話をスムーズに導く設計を導入。特に履歴データが少ない創業初期の段階で、解決精度を高めるのに大きく貢献しました。カスタムアクション
自社データベースと連携し、アプリ内から直接アカウント情報の確認や更新を実行。顧客はサポートを通じてリアルタイムに問題解決できるようになりました。Fin AI Copilot
社内外のサポートチームが、過去の会話ログを瞬時に参照し、回答の一貫性とスピードを両立しました。
導入効果
Intercomの導入によって、Firstyのサポートは 「速さ」「多言語」「一貫性」 のすべてを兼ね備えたものへと進化しました。
AIによる自動解決率が向上したことで、サポートチームは複雑な案件に集中できるようになり、対応効率が大幅に改善しました。また、顧客からは「自分の言語で即時対応してもらえる安心感がある」といった声が寄せられ、サポートに対する満足度も大きく高まりました。
今後の展望
Firstyは今後、Fin AI AgentとFin AI Copilotの機能をさらに活用し、グローバルに拡大する顧客基盤に対応していく計画です。単なる問い合わせ対応にとどまらず、顧客が快適に利用を続けられるよう、予防的・先回り型のサポート体制を構築することを目指しています。
Intercomとのパートナーシップを通じて、Firstyは「通信におけるストレスをなくす」というビジョンの実現へ、一歩ずつ近づいています。
参照記事