◆ 2回目の中学受験にどう向き合うか、それとも別の方法か
将来の進学や就職を見据えて中学受験を選ぶ家庭は少なくありません。私もその考えを否定するつもりはありません。目の前の現実として、良い大学や企業を目指すことが選択肢のひとつになるのは当然だと思います。
ただ私は、息子にも娘にも「好きなことを見つけて、それを通じて早く働き、早くアウトプットしていくことの方が、自分の力になるし、結果として自己肯定感も高まる」と伝えています。
まだ、小2の娘の中学以降の進路の参考のための情報収集であり大きく別のアイデアが出てくる可能性もあります。 *中学/高校は公立+アトリエ教室や創作活動を集中的に行うことも一つの方法だと思っています。
少し早い情報収集と思えますが、4年後にどう動くかを広く考えるためにも多くの情報を入手したいと考えています。
◆ 兄妹それぞれのアウトプットのかたち
今年中学受験を終えた息子は、来週から始まる中間考査で「1番になりたい」と話しています。現在通っているのは、近年では毎年50人近くが東京大学に合格する学校ですが、彼は数年後を見据えながら、目標に向かってコツコツ努力を続けるタイプです。
一方で娘は、5歳の頃から「将来は絵を描いたりモノを作ったりする仕事がしたい」と言い続けています。その夢を育てていくためには、勉強ももちろん大切ですが、それ以上に、実際に作品をつくって表現できる場を用意することが重要だと感じています。
◆ 偏差値ではなく「6年間の環境」で学校を選ぶ
今日、都内の私立中学校の説明会に参加して、改めて感じたのは「学校は偏差値だけで選ぶべきではない」ということでした。息子は偏差値でいうところのトップクラスにチャレンジをしたものの結局第三志望に進学をしましたが、今となっては今通っている学校がベストと感じます。
娘が6年間、自分の目標に向かって過ごせる環境があるかどうか――この視点をもう一度大切にしながら、一緒に学校を選んでいきたいと思います。
将来的に美大や海外のアートスクールへの進学も視野に入れている今どんな選択肢があり、どんな準備ができるのかを娘と少しずつ整理していく必要性も感じています。
◆ AI時代における「こだわり」の価値
こうした教育や進路の話を考える中で、私自身の仕事を通じても強く感じるのが、AIの進化です。今や多くの業務がAIによって代替・補完されるようになっており、その流れはますます加速しています。
一見すると子どもの学びや進路とは無関係に思えるかもしれませんが、実はそうではありません。AIの時代においても、「誰かに訴えるこだわり」や「魂のこもったアウトプット」には、やはり人間の職人的な経験や情熱が必要なのだと感じるようになりました。
部分的にはAIの支援を受けつつも、最終的なアウトプットの質に対するこだわりや、何を大事にするかという価値観が、これからますます重要になると思います。
◆ 自分の価値観と向き合う経験
こだわりは、ときに壊されたり揺らいだりすることもありますが、それも含めて自分の価値観を見つめ直す大切な経験です。そうした内面のせめぎ合いを通して、人は技術的にも精神的にも成長できるのだと感じています。
逆に、好きでもないことを、AIを使って効率よく処理し続けなければならないような状況に置かれたとしたら、それは精神的にもかなりの負荷となるでしょう。想像ですが、これからAIの導入や長時間の利用が一般的になるにつれ、メンタルを崩してしまう人は確実に増えるのではないかと感じています。
だからこそ、自分が何を好きなのか、何に価値を感じるのかを見つめ、それを軸にした働き方・学び方をすることが、これからの時代にはより一層重要になっていくと思います。
◆ 私の考えるこれからの時代に本当に問われること
これからの社会では、知識やスキルの多くが誰でも簡単に手に入れられるようになります。その中で本当に問われるのは、「自分は何が好きか」「何を目指したいのか」「どんな表現をしていきたいのか」といった、自分自身の内側から湧き出る意志やこだわりだと思います。
だからこそ、自分だけの目標を持ち、自分の言葉や手でアウトプットしていくことが、これからの時代において、よりいっそう大きな意味を持ってくるのではないかと感じています。