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「属人化」からの脱却:Jiraで変える是正対応の可視化と進捗管理

2週間以上前に更新

内部監査における「是正対応」は、改善の起点であると同時に、管理の難所でもあります。
メールやExcelベースでのタスク指示、担当者任せの対応進行、進捗が不透明な状況……これらは多くの企業が抱える悩みではないでしょうか。

こうした「属人化」や「見えない進捗」は、期日超過や対応漏れ、再発防止策の不徹底といったリスクに直結します。

本記事では、Atlassian製品の一つであるJiraを活用して、是正対応をいかに可視化・構造化・効率化できるのかを解説します。
中盤では、監査業務に特化して活用可能なJiraの5つの機能をピックアップしたコラムもご紹介します。

なぜ是正対応は「属人化」しやすいのか

是正対応は多くの場合、監査結果レポートで「担当者:〇〇さんに対応を依頼」といった形で個別に依頼されます。
しかしその後の進捗確認や証跡の収集、承認などは、以下のような課題を抱えがちです:

  • 担当者が誰なのか第三者には分かりづらい

  • 期日が明確にされず、対応が後回しにされやすい

  • タスクが管理されておらず、進捗報告が属人的

  • 是正完了のチェックや承認がバラバラ

  • 対応証跡が散在し、次回の監査で確認できない

これらはすべて、作業のトラッキングや情報の一元管理が不十分であることに起因しています。

Jira導入で得られる3つのメリット

Jiraを是正対応に導入することで、次のようなメリットが得られます:

1. タスクと担当者・期限を明確化

是正アクションを**チケット化(タスク化)**することで、担当者と期日を設定。誰が・いつまでに・何をすべきかを明文化できます。

2. 進捗の可視化とリマインド

ダッシュボードで進捗状況を一目で把握。リマインド通知やステータス管理で対応漏れを防止。

3. 証跡管理と再利用性の向上

是正プロセスの履歴や証拠資料、コメントなどをチケットに紐づけて蓄積。将来の監査時にも参照可能な証跡を残せます。

是正対応の進捗を支えるJiraの5つの機能

ここでは、内部監査の是正対応プロセスにおいて、特に活用価値の高いJiraの機能を5つ紹介します。

機能名

サポートする監査プロセス

活用ポイント

チケット機能

アクション項目の明確化・見える化

  • 監査指摘ごとにチケットを作成

  • タイトル/詳細/ファイルを一元管理

  • プロジェクト/カテゴリ単位で分類可能

担当者割り当て・期限設定機能

責任者・スケジュールの明文化

  • 担当者の明示で「誰がやるか」を明確に

  • 期限設定でスケジュールを管理

  • 優先度ラベルで対応の重要度も可視化

オートメーション機能

対応漏れや遅延の防止

  • 期日前リマインドを自動化

  • ステータス変更通知をSlackやメールと連携

  • 進捗の見落としを防ぐ自動アラート

カスタムワークフロー機能

承認プロセスと完了条件の設計

  • 「レビュー → 承認 → 完了」など段階を可視化

  • 各ステップに承認者設定可能(例:現場責任者+監査部門)

  • 是正品質とレビュー効率を両立

ダッシュボード・レポート機能

全体進捗の可視化と報告資料の自動出力

  • 担当者別/チーム別の進捗をグラフ表示

  • 未対応数や完了率などを視覚化

  • レポート自動生成で報告作業を効率化

より詳しくJiraについて知りたい方はこちらから

まずは1監査項目から

「Jiraを監査に使う」と聞くと大がかりな印象があるかもしれませんが、まずは1つの監査項目(例:契約管理の確認)だけでも導入してみるのがおすすめです。

  • 1つの監査指摘に対応するチケットを作る

  • チームと一緒にワークフローを試す

  • 通知・期限設定をして様子を見る

  • 成果が出たら、別の監査にも適用

こうした段階的な展開で、Jiraは監査業務の“日常の道具”として定着していきます。

是正対応こそ、監査品質の鍵

是正対応は、単なる「改善のお願い」ではなく、監査の信頼性と継続的改善を担保するプロセスです。
このプロセスが属人化し、曖昧なままでは、監査の成果も一過性になりがちです。

Jiraのようなタスク管理ツールをうまく活用することで、見える・回る・残る是正対応が実現できます。
内部監査のDXの第一歩として、ぜひJiraの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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